お米を研いで、水の量を決めて、炊飯器のスイッチをON。あと少しでお米の炊きあがりです。でも、待ってください。最後の関門「蒸らし」が待っています。
お米は、炊きあがってすぐの時はまだ、お米全体に熱や水分が充分に行き渡っていない状態です。お米の粒の中にもある程度の水分はあるのですが、表面の水分の方が多くなっているので、この時に食べるとまだ芯が残ったような食感で、せっかくのお米もだいなしに。そこで表面の水分を内部に行き渡らせるために必要なのが「蒸らす」ことなのです。お米を炊きあげた状態のままで少しの時間を置いておくことで、お米全体の水分を均等にするのです。
蒸らす時間は通常10~15分程度、炊飯器の蓋を開けずにそのままの状態にしておきます。昔の人は「赤子泣いても蓋とるな」と唄い、おいしいごはんを食べるために蒸らしの大切さを伝えていました。最近の炊飯器は、蒸らす機能がはじめから付いている機種もあります。昔のように赤ちゃんを泣かせるようなこともなく、おいしいごはんが食べられるようになったというわけですね。